スキャンとはイラストや写真、文書をデジタル機器に読み込む事です。ここではスキャナーを使ってアナログ絵を綺麗に取り込む方法について紹介しています。
スキャンするのに必要なものは
・パソコン
・スキャナー(複合機)
・スキャンするためのソフト
です。
お絵描きソフトには最初からスキャンする機能がついているので、新しく購入する必要はありません。
今回は無料のお絵描きソフトAzPainter2を使ってスキャンします。スキャンの手順は他のソフトでも変わらないので覚えておくと役に立ちます。
AzPainter2のインストールはこちら→こちら
クリップスタジオでスキャンする方法はクリスタでアナログ絵をスキャン線画抽出してデジタル化する方法を読んで下さい。
先に準備しておくこと
■PCとプリンターをつなげる
1.USB,もしくは無線ランでPCとスキャナーを接続します。
プリンターにワイヤレス項目がある場合はWi-FiなどでPCとスキャナーを接続することが可能です。
2.スキャナーのガラス面を拭く
ゴミやホコリがあると綺麗にスキャンできないので、眼鏡ふきなど柔らかい布でガラス面を綺麗に拭きます。
■イラストをセットする
イラストが書かれた面を下にして、スキャナーにセットします。
これで準備は完了です。
目次
フリーソフトAzPainter2でイラストをスキャンする
1.パソコンでAzPainter2を開きます。
2.ファイル→TWAIN機器の選択→接続したスキャナーを選択します。
3.その後、ファイル→TWAIN機器から入力をクリックします。
スキャナーによって違いますが、このような感じの設定が出てきます。
スキャンサイズ…絵の用紙に合わせて下さい。今回はA4なのでA4を選択
出力タイプ…白黒・鉛筆画の場合はグレー、カラーイラストはカラーを選択します。
解像度…最低でも350dpi以上がおすすめです。解像度は高いほうが綺麗ですが、高すぎると容量が重くなるので注意
アイテムの種類…写真を選択します
選択したら、下のスキャンをクリックします。
スキャンした線画は薄くなっています。これを濃くするために
・レベル補正
・線画抽出
をしましょう。
レベル補正する方法
表示率を下げる
取り込んだイラストは全体表示されていて、大きくなっています。
上のメニューバー→虫メガネ(-)で表示率を下げます。
これからイラストに手を加えていきますが「調整前の方がよかった!」と、いう事を防ぐために、まずはレイヤー画面→レイヤ→複製をクリックします。
ここからレベル補正をします。
1.上のメニューからフィルタ→カラー→レベル補正をクリックします。
すると、下のような画面が表示されます。
左端の△…中央に持っていくほど黒が強くなります
中央の△…中間色(グレー)を調整します
右端の△…中央に持っていくほど白が強くなります。
2.左と真ん中の△を右側に寄せていきます(画像参照)
イラストを観ながら好みの線の濃さに合わせていきます。
ゴミ取りをする
消しカスや要らない線を消去します。
1.メニューバーから虫メガネ(+)をクリックし、イラストを拡大します。
2.ペンツール→消しゴム(ペン)を選択します。
消しゴムなどのパレットがない時は上のメニューバー→表示→ツールウィンドウで出せます。
消したい部分をちまちまと消してゴミを消していきます。
トリミングする
トリミングとは残したい部分を囲って、その周りを消去する事です。
1.ペンツール→「選択範囲」をクリック。残したい部分を囲みます。
その後、右クリック→トリミングを押せば、囲んでない部分が消去されます。
イラストの線画抽出をする
取り込んだ直後のイラストは、白い背景と線画(イラスト)が一緒になっています。
取り込んだ絵を背景+線画に分ければ綺麗に着色することができます。これはどのお絵描きソフトでも大事になってくるので、それぞれの線画抽出の方法をまとめました。
azpainter2の線画抽出方法
上のメニューバーからフィルタ→輝度→線画抽出をクリックします。
CLIP STUDIO PAINTの線画抽出方法
上のメニューバーから編集→輝度を透明度に変換
SAIの線画抽出方法
レイヤー→輝度を透明度に変換
すると、レイヤー名の隣の画像部分がこのように変化します。
これで背景と線画が分かれました。
レイヤーの意味がよく分からないという人は【初心者】イラストのレイヤー機能って何?アイビスペイントで学ぼうを読んで下さい。
保存する
スキャンしたイラストはサイズが大きくなっています。任意のサイズに縮小→保存しましょう。
1.上のメニューバーから編集→イメージサイズ拡大縮小をクリック。現在のイラストのサイズを確認します。
2.「幅」の部分に保存したいサイズを入力します。ピクシブにアップする時は横幅700~1000がおすすめです。幅を入力すれば、自動で高さを調整してくれます。
3.上のメニューバーからファイル→別名で保存を押して、好きなファイル名を入力して保存を押します。
ファイルの種類は「.jpg」がおすすめです。AzPainter2でまた編集・着色したい時はファイルの種類→AzPainterファイル(.apd)を選択してください。
スキャンを綺麗にするコツ
■重しを置く
スキャナーは光を当てて絵を読み込みます。外部から光が入ると灰色の影ができたり、絵がぼやける事があります。
スキャナーの上に辞典や数冊のノートを重し代わりに置くと光が入るのを防げます。
■線をはっきり描く
線が薄いと黒ではなくグレーと認識され、綺麗に写りません。
鉛筆画の場合は2B以上、ペン画の場合は黒がはっきりでるペンを使うようにして下さい。
ミリペンは黒がはっきり出るので一枚絵を描くのに最適です(関連記事:ミリペンなのに潰れない!Fordrawingはイラストを描くのに最適)
つけペンならデリーターのお試しセットが初心者にはおすすめです→Gペン丸ペンカブラの3種類のペン先が使えるデリーターお試しセット
スキャンできない時の対処法
azpainter2では、幅・高さが4500px以上のものはスキャンすることができません。この時は以下の二つを試してください。
■別のお絵描きソフトを使う
高画質でスキャン・線画・着色・漫画製作などしたい時はCLIP STUDIO PAINT PROが便利です。
こちらは有料ソフトですが、無料体験版を利用できます。詳しくは初心者向け!クリップスタジオ無料体験版ダウンロードと制限解除の方法を読んで下さい。
他にも無料のお絵かきソフトを紹介してるので参考にしてください
関連記事:【無料】ペンタブ初心者が練習するのにおすすめのお絵描きソフト6つ
■解像度を下げる
解像度は大きければ大きいほど綺麗ですが、その分容量も大きくなってしまいます。
600dpiに設定している場合は300dpiなど解像度を落としてあげると読み込むことができます。
スキャナーの調子がおかしい時はスマホでもスキャンできます→無料なのに高機能!スマホのスキャンアプリを5つ紹介【iPhone/Android】
おさらい
アナログ絵を綺麗にスキャンする時は
・ガラス面を綺麗に
・蓋の上に重しを置いて光が入らないように
・線ははっきりと描く
を意識してスキャンしてください。
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